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地球の未来

 未来とは何か?   

そもそも「未来」とはなんだろう?量子力学の世界では過去や未来といった時間概念の存在を否定している。そうは言っても、未来と聞けばワクワクするから言葉の力は面白い。
 
人間はとかく区分をするのが大好きだ。過去と現在と未来。西洋と東洋、先進国と途上国。日本人、イギリス人、エジプト人、、、区分していくことで、理解はし易くなるし、人間を管理できるようになる。
 
ただ、本来厳密な線引きなど存在せず、全て繋がっていて、シロ/クロではなくその中間、濃淡の違うグレーだけが存在する。過去の現在や未来は、既に過去になっているし、東西の線はどこにも存在しない。外国で生まれた日本人や混血は?歴史の分母を遡れば日本も多民族が流れ着いた混血の国だ、、、そう感じていくと、あまり区分に意味は見出せなくなってくる。

 

宇宙の一部という意識を持つ

宇宙人にしてみても、“Alien”といえば「性質の異なる」という本来の意味から「異星人」を意味するが、日本語のまま「宇宙の人」で理解すれば、地球も宇宙の一部なのだから、地球人も宇宙人ということになる。
 
似たような話で、「世界を舞台に活躍する○○さん」とか「世界に出よう!」という表現もまた少し不思議に感じる。日本も世界の一部なのだから、どんな山奥の村で働いていようが、既にその舞台は世界であり地球だ。そう、私たちは皆、宇宙で活躍している宇宙人なのだ。
 
私は中東に12年間住んでいたことから、ペルシャ、エジプト、ペトラ、カルタゴ、フェニキアといった古代遺跡にも足を運んだ。そこで目にするのは、冬至、春分、夏至、秋分といった太陽との関わりだ。太陽光がそれらのタイミングで入るように設計された神殿や、その時の祭りの様子を表すレリーフ、そして星の姿や星との関係など、古代の人はとかく宇宙との関わりを重んじていた。空を見上げることの減った現代人と比べると、宇宙の一部という意識が強かったことが窺われる。

 
 
 
 
 
 
 
 
 

新しい資本主義へ

今、我々が生きる物質資本主義文明の時代でも、太陽エネルギーの利用や物理的に地球から出る、という行為において宇宙への興味が高まっている。軍事や経済のための宇宙空間の利用に加え、昨今、地球外に身体やモノを持っていくことが身近になっている。それらの経験を積む事で、我々が改めて気づくのは「人間も自然や地球や宇宙の一部であること」だろう。既にDNAレベルでは理解している叡智に、知識レベルが後追いで気づいていくプロセスだ。そもそも自然と人間を区別したことが地球環境問題を生んだこと、自然を大切にする=人間を大切にすること、だと気づきはじめている。
 
自然や地球や宇宙との調和を取り戻していく。そんな前触れとしての”Great Reset”が足下で起きており、”Great Harmonisation”に向かっていく。それは地球の未来のようであり、過去の姿に戻るようであり。そして、時間も宇宙のはじまりが起源である。

 

地球と自然と人間のはざまに

今まで以上に、私自身も文化や文明、知恵を持つ地球人として、自然と人間だけでなく、料理人とお客様の間を取り持つ「中居さん」のように、地球に住む動植物と自然環境の中間を取り持つことができるよう、その土地土地のもつ自然環境の中で作り出されるガストロノミーのシーンにおけるLocal Hospitalityを組み込んだ取り組みを行い、同時に、業界人の教育指導にあたっていく所存でございます。

 
 
 

英国王立国際問題研究所 研究員
ビジネスブレークスルー大学 教授
 玉 木 直 季
 
英国王立国際問題研究所
 
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